Messyrecords通信 23-04

今年に入って、良く聴いていたミュージシャンの訃報が相次いだ。
それだけでなく色んな事情も重なり、音楽渉猟もあまり捗らない時期だった。

  • Los Bitchos - Tequila https://youtu.be/tN213kCdbOk
UKのクンビアバンド、何度か紹介しているけれど、ヘタウマでガレージ感がくせになる。
この曲、メキシコかどこかの曲かと思ったら、USAのThe Champsというバンドの曲だった。
原曲よりテンポアップして、パンキッシュになってる。
  • David Lindley - The Indifference of Heaven [Warren Zevon] (Live in Copenhagen, September 27th, 2012) https://youtu.be/NQxrHqKFFqc
David LindleyはUSAのギタリスト。
3月3日に亡くなった。R.I.P
中学生の頃から名前は知っていて、ラジオCMで「化けもの」というキャッチフレーズを聞いた記憶がある。
1stソロアルバムの「El Rayo-X」の邦題が「化けもの」なので、そのCMだったのかもしれない。
名前は知ってはいても、実際に手に取ったのは大学生の頃だった。
アメリカンルーツミュージックやレゲエや琉球音階のミックスされた不思議な音楽はとても良かった。
ちょうど、Ry Cooder好きの同級生とアメリカンルーツミュージックといったジャンルを掘っていた頃だった。
その後、Henry Kaiserとマダガスカルの音楽を紹介するアルバムも面白かった。
この曲はWarren ZevonというUSAのSSWの曲を取り上げている。
膝の上に乗せて弾くラップスティールギター1本で、ここまで聴かせるのは、やはり天才だと思う。
熱心なファンではなかったかもしれないが、やはり悲しい。
  • Everything But The Girl - Run A Red Light https://youtu.be/lo9b4buZCNo
Everything But The GirlはUKのTracey ThornとBenn Wattのデュオ。
何度か紹介している気がするけれど、初期のネオアコでジャジーなのも良いけれど、90's以降のD’n’Bやブレイクビーツの曲も良い。
この曲は最近発表されたバラードだが、アコースティックなピアノの音とエレクトリックなビートのバランスが絶妙だと思った。
MVのダンサーもキレキレで良い。
  • Hania Rani - In Between https://youtu.be/mi4-u5gVm84
Hania Raniはポーランドのピアニスト。
細野晴臣氏のラジオで知った。
クラッシックがベースなのだろうけれど、アンビエントな響きがちょっと気になった。
薄くシンセの音が入っているからだけじゃなく、和音の感じがポップな感じがする。
そんなに耳が良いわけじゃないが。
  • Ryuichi Sakamoto - Free Trading https://youtu.be/eoHb9ImygLc
坂本龍一氏の訃報を知ったのは、4月3日だったろうか。
亡くなったのは3月28日だったらしい。R.I.P
知ったのは小学生の頃のYMOブームであり、中学生、高校生の頃はNHK‐FMのサウンドストリートを欠かさずエアチェックしていた。
単に好きなミュージシャンというだけではなく、音楽の世界を広げてくれるメディアの一つでもあったと思う。
作品、表現、発言に影響を受けたことは否めないし、否定するつもりもないのだけれど、坂本龍一氏の価値観に左右されているのではないか、などと考えた頃に発表されたソロアルバム「NEO GEO」の中で一番気に入ったのがこの曲だった。
エレクトリックでオリエンタルなのに、エモーショナルでクールな感じが、とても良いが、これは坂本龍一氏の曲ではない。
実はこのアルバム以降、坂本龍一氏のアルバムは聴いていない。
吉本隆明氏が言うところの、歌人にとっての「歌のわかれ」のような、思い出のアルバムなのだ。
  • U-zhaan & Ryuichi Sakamoto feat. 環ROY × 鎮座DOPENESS / エナジー風呂 (Energy Flo) https://youtu.be/ib2CN-Eae0E
90'sになると、坂本龍一氏の活動は、映画音楽やCMなどでも耳にするようになり、普段の生活でも耳にする機会は多くなった。
芸能ニュースやゴシップの話題も耳にしたりした。
この曲の元ネタの「Energy Flow」はそんな頃に、TVの製薬会社のCMで流れていた記憶がある。
悪く言えばイージーリスニング的なピアノ曲で、つまらないなと思ったが、オリコン1位になったらしい。
自分の興味とはだいぶ遠いところにいたように思う。
それが数年前にリミックスされて、ラップが乗って、諧謔味が増したこの曲は面白いなと思った。
  • Yellow Magic Orchestra - Kai-Koh https://youtu.be/ms6Td6zWNqg
今更ながら、坂本龍一氏のオールタイムベストを自分で選出しようかとも思ったけれど、そういうのは盛んに誰かがやっているし、坂本氏の曲だけでDJを回すイベントもあると聞いて鼻白む思いがして、とはいえ中学生、高校生の頃に夢中になってYMO近辺から音楽の世界を広げたことに対して何か曲を選ぶとしたら、このYMOの「邂逅」かもしれないと思った。
当時、高校受験を控え、それなりに勉強もした記憶の中で、このアルバムは何度も繰り返し聴いた思い出がある。
その中でも、ユキヒロのボーカル、教授のシンセが鳴りっぱなしの、この曲の明るく切ない感じを、ふと思い出した。
  • James Taylor & Carly Simon - You Can Close Your Eyes https://youtu.be/mjksn8mEt8M
手元のメモから。
どこでどう聴いたのか分からないが、James TaylarとCarly Simonのデュオ曲。
何となく沁みたのだと思う。
  • Burt Bacharach - Make It Easy On Yourself https://youtu.be/onRFGgrKAc8
J-WAVEで日曜深夜にRadio Sakamotoという番組があった。コチラ
以前のサウンドストリートのようには聴くことも無かったが、時々、起きていれば聴くこともある程度だった。
その最終回で教授が選ぶプレイリストの最後がこの曲であった。
Burt Bacharachが亡くなったのは、今年の2月8日だった。R.I.P

最後に、YMO、坂本龍一氏関連の本を本棚から出してみた。
たぶん、あと1冊、吉本隆明氏と坂本龍一氏の対談「音楽機械論」がどこかにあるはず。

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