いいわけ

通勤で電車を使う。
毎朝、毎晩乗っている。
立っているときもあれば、座っているときもあって、起きているときもあれば、眠っているときもある。
そして、時々遅れる。
人身事故、線路に人が立ち入った、緊急停止ボタンが押された、急病人の乗客を救護した、こういった人に関連する緊急事態が発生する。
人命よりも電車を走らせることが優先、なんてことはありえないのだから、仕方の無いことだ。
架線トラブル、信号機の故障、ポイント故障、車両点検、異常な音がした、こういった車両、線路に関わる緊急事態も発生する。
日々安全を確認しているんじゃなかったっけ、とは思うが、それでも電車を走らせて危険な目に遭いたくないので、結局は仕方の無いことだと思う。
お客様混雑のため、雨が降っているため、こういうのは緊急事態なんだろうか。
お客さんが多いので電車が遅れます、雨が降っているので電車が遅れます、それは本当だろうか。
より多くのお客さんに乗って欲しいんじゃなかったっけ、と思う。
他の業界に置き換えて考えてみると、奇妙さがもっと際立つことになる。
今日は店内が混雑しているので、ラーメンはぬるくなります。
カットが要望どおりできなかったのは、今日はお客さんが多いからです。
あり得ないだろう。
でも、そういうことを言っている。
サービスが提供できなかったのはお客さんのせい、だと言ってる。
駆け込み乗車は危険なのでおやめください。
これはわかる。
駆け込み乗車をされたお客様がいらしたので、発車が1分遅れました。
なんだか小学生のいいわけを聞いているような気がする。
事実なのかもしれないけれど、電車を運転しているのはお客ではない。
その遅れを何とかするのが、熟練したプロの仕事じゃないのか、とアマチュアは思う。
雨が降っているので電車が遅れます、というのも変な話だ。
こっちはそもそも事実なんだろうか。
雨なんて、晴れ、曇り、雨で言ったら、三分の一の確率で発生する。
雪も入れたって、四分の一の確率だ。
それでもあくまで、晴れの日を前提に電車は走っているのだろうか。
サービスが提供できなかったのは天気のせい。
そんないいわけいつまで使うのだろう。
電車の中でそんなことを考えている。

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